R129 SL編

UBT/スペックΩ ショックアブソーバー

筆者のSLには、OHLINSのショックアブソーバーを装着してある。
このショックとの付き合いは約12年間ほどであり、この間、仕様変更5回・オーバーホール3回を経てOHLINS一筋で愛用してきた!
他メーカーからワンオフ製作で販売されるショックへの誘惑も度々あったが、仕様変更の度に新たな楽しさを与えてくれるOHLINSのこのショックがお気に入りだった!
筆者の性格上、思い入れの愛着品とはとことん付き合う一辺倒な部分があり、身の回りの物でも長期に使用する物が多い! まあ、浮気性では無いってことだね!

だが今回12年ぶりにショックのメーカー変更をする事にした!
正直言って、前述とは相反するが長期にわたって使い続けていると多少の飽きもでる!

候補にあがったショックはいくつかあったが、最終的にはARAGOSTA(アラゴスタ)とBenzではお決まりのBILSTEINの二つが候補に残った。

                 ARAGOSTA
              


もちろんショックはワンオフ製作によるもので、標準仕様の俗に言う吊るしではない。ARAGOSTAGTR信者ご用達の「○整備センター」で完全なるワンオフ製作を行ってもらう!
筆者が愛用中のOHLINS製ショックも、このショップのオリジナル製作によるもので、SLの車重や前後重量配分・スプリングレート、また、筆者の乗り方等にあわせた減衰力設定を行ってもらっている。
製作は社外への外注ではなく、自社で直接設定を行っていると言う点も安心できる。


5回も仕様変更を行って、最終的にこの画像のようなショート設計になってしまったが、これでいて走行中のストロークは10センチ以上もある!

Benzで使用されているショックのストロークは殆どが4〜5センチ位しかないのに比べ、倍くらいショックがストロークをして仕事をしてくれている!
国産GTカーの走り屋さん達が集うショップが製作するショックだけに性能は高い次元に保たれ、正に自分専用の足をもった気分にしてくれる!
このショップの社長がお勧めしてくれたARAGOSTAにかなり気持ちが傾いたのだが、あえて今回はUBTのオリジナルショックである、BILSTEIN スペックΩを選択した!

                

最終的にΩを選択した理由はなんだったのか!?  理由は何も無い!
あるとすればUBTRoger高橋代表が友人と言うだけのことである。
彼は筆者の走り方を知っている人物の一人だが、彼の言うセッティングの120%Up位が丁度良いセッティングの値だろうと筆者はいつも思っている!
今回は、SLの前後スプリングレートからショックの減衰力値を出して製作してもらう事にした。

UBTのショックシリーズには、スペック【α・β・Ω】と言う3種類がある。
余談だが、そもそもこのスペック何とかと言う名前の由来はどこから来たのだろうか!?
別に名前の由来なんてあまり気にする人はいないと思うが、筆者はこの文章を書きながら、ふと、考えてしまった。
今度Roger高橋氏に聞いてみようと思うが、おそらく何となく名前をつけただけだと思う!
と言う事は、【1号・2号・3号】でも【ABC】でも【ア・イ・ウ】でも【ひい・ふう・みい】でも良かったと言う事なのか!?
名前の由来がしっかりあるのだったら、彼には怒られるだろうなぁ〜。

スペックΩは、αの±からβの±まで減衰力を好みと走るステージに分けて調整が出来ると言う利点がある!
これは減衰力調整式ショック全てに共通して言える事だが、あるときにはシットリとした高級セダンの乗り心地、あるときにはスパルタンなスポーツカーの味付け、この両方をその日の予定次第で調整が出来る。
筆者の場合は設定調整後の変更は殆どしないけどね!


OHLINS ○備整備センターオリジナルショックとBILSTEIN UBT/スペックΩショックの比較画像だが、シェルケースの長さがぜんぜん違う!


                         リアショック 上がΩ 下がOHLINS

                             

スペックΩはこれでもショート化しているらしいので、ノーマルショックと比べたらOHLINSがいかにショート化されたかが想像がつく。
5回もの仕様変更を経て、「あーでもない、こーでもない!」と変更に変更を重ねていくうちに、いつの間にかこうなってしまった!   ま、最終型だね!


ジャッキアップした時の足の伸び方の違いはこんなにある!


          OHLINSフロント                          BILSTEINフロント



             OHLINSリア                               BILSTEINリア


この
OHLINSはショートシェル化されだが、これでいてV12が200k以上の速度でバンプしても、その車重をしっかり受け止める減衰力を持っており、ショックからのオイル漏れ等もまったく無い!
更に前述したようにストロークも10センチ以上あり、小さな体で良い仕事をしていると思う!

一方Ωの方の利点は何か!? 外観ではアッパーのラバーがゴム製ではなくシリコンを使って剛性を高めている! これはカッチリ感があって効果はかなり高いと思う!
実はW124 300Eでもリアのショックにはシリコン製のラバーブッシュを使っているが、効果は覿面に現れた! 剛性が高くなり腰砕けのようなグニュっとした感じが無く、フロントに対するリアの追随性がかなり向上した!
そして、不利点はどこか!? 減衰力の調整ダイヤルのノッチが非常に分かりにくいと言う点だ! 調整中はダイヤルを回す手先に神経を集中して、一齣ずつ数えなくてはいけない! それでもノッチが回った状態を感じ取ることが難しいと言う難点がある!

ショック4本の取り付けが終了し、Roger氏が最後の減衰力調整ダイヤルのセッティングにかかるが、ノッチの感度が悪く彼も苦労していた!
右側のリアのノッチが分かりにくく、後日、調整ダイヤルのみの交換をする事となった。

一応、取り付けは全て完了し、車高の状態を見てみると交換前と殆ど変らない車高になっていた。
手伝いに来てくれていた紅さんとRoger邸をあとにし、早速アライメント調整の為に横浜の某所までひとっ走り! その後はテスト走行に行く予定だ。
ちなみに、アライメント調整を行うこのショップには、最新型の測定器が装備されている!

UBT/スペックΩのインプレッションは、NightCafeGo





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