ボルボ編

ブレーキ鳴き解消

2017年9月

ボルボのフロントブレーキキャリパーは、ブレンボ社製のロータスキャリパーを付けている。
   




パッドはエンドレス社製のセミメタル(セラミックカーボンメタル)を入れている。
パッドのローターへの攻撃性が高いため、ローターが限界に来ていたが、ブレンボからロータスキャリパー用のローターの供給が無くなってしまった様で困ってしまった。

最悪は、キャリパー、ローターセットで、新しいものに交換も考えたが、行きつけのボルボ専門工場に相談したら、他にも同じようなお客様がいるので、今回、10セットのみロータスキャリパー用のローターをワンオフで製造する事になったそうだ!

ラッキーだった!

直ぐに注文を入れて待つこと2ヶ月、ローターが完成したと言う連絡が入り工場に向かった。
ベルハットは現在のローターに付いている物を流用するので、今回はローターのみの交換だ。

ベルハットもローターも新品で、セットされている物なら自分でも簡単に交換できるが、ベルハットのみ現在使用中の物を流用するので、ローターとベルハットの締め付けトルクや間隔が微妙なセッティングになるため、工場に交換をお願いすることにした。
また、この際だから、キャリパーのOHも一緒にお願いした。

2日後、作業が終了したとの連絡が工場よりあったので、早速、ボルボを受け取りに向かった。
ローターには一応熱入れはしてあるが、完全にアタリが出るまで500キロくらいはおとなしく走ってくれとの事だったので、早速、高速に乗ってテスト走行を行った!!(汗;

ハードブレーキをするつもりは全くなかったが、料金所をおりるときに、ついつい若干強めにブレーキを踏んでしまった!

その瞬間、ハンドルがブルブルと震えだして、ジャダーの発生!!

これはおかしい! 100キロからのブレーキで少し強めではあったが、ハードブレーキではない筈だ。
なのに、ジャダーが発生するとは・・・!
ローターも熱入れは一応済んでいる筈なのに・・・!

また、ブレーキ鳴きも凄い!

直ぐに工場に戻り、状況を説明して試運転をしてもらった。
工場でも状況はわかったようで、ローターの製造委託先へクレームとなった!

数日後、ローター製造元の見解では、ローターには問題が無く、ベルハットの歪みによるジャダーだそうだ!
ローター製造元で、ベルハットを組んで真円をとって出荷している筈なのに、ジャダーが出たらベルハットの歪みが原因とは、少し納得がいかなかった!
製造元で真円をとっていなかったのではないか!?

文句を言っても先に進まないので、再度、ローターとベルハットを組んだ状態で真円を出してもらった!
この時にベルハットの歪み修正に左右で1万円ほど払った。
これは特別料金で本当は倍の値段の請求らしい!

再度、組みなおしたブレーキがこれだ。




その後、ジャダーも出ず、アタリ付けも無事に終了し安心してブレーキを踏める状態になったが、ブレーキ鳴きがうるさい!
ブレーキを強く踏めば鳴く事は無いが、渋滞時などで軽くブレーキを踏んでいる状態だと「キーキー!」物凄い音を立ててしまう!

工場に言って、ブレーキが鳴かないように調整してもらった! もちろん無料でだ!

調整整備後は、かなりブレーキ鳴きはおさまったが、それでもたまに鳴く!

これは、人任せではなく、自分で調整しないと直らないな!と言う事で、パッドを組みなおしてみる事にした。

まずはホイルを外す。







用意する物はこれだけ!




パッドピンを外す。




ブレーキセパレーターでピストンを縮めてパッドを外しやすくする。




パッドにブレーキ鳴き防止剤がゴムのようになって付着している!







ダストクリーナーで、黒い鳴き防止剤を除去していくと、その下から赤い鳴き防止剤が出てきた!!
 



この赤い鳴き防止剤は、筆者が以前パッド交換した時に使用した防止剤だ!
その古い防止剤をそのままにして、上から新たに防止剤を塗ったようだ!

なんとまぁ〜雑な作業だ!
こう言う時に、その工場の作業姿勢がわかる!

今回、これも全て綺麗に除去した。




新たにガレージに保管している鳴き防止剤を塗る。

工場では、この防止剤を一旦剥がさないで、そのまま黒い防止剤を上塗りしたのだろう!
自分で整備をしない人は絶対に気付かないだろうな!
工場も見えないところだと思って、適当な作業をやるもんだ!




反対側も同じ手順で作業を進める。



 






こちら側のパッドも、やはり同じように古い鳴き止め防止剤の上からそのまま新たに防止剤を塗っている!
いい加減なもんだ!
こういうのを見ると、キャリパーもちゃんとOHしたのかどうか疑わしくなる!




パッドは全て綺麗に掃除したが、キャリパーやピストンも綺麗にしないとね。
結構、汚れてます!




鳴き止め作業は終了。

テスト走行で、いつもブレーキ鳴きが出る速度域を何度もテストしたが、まったく鳴かなくなった!

丁寧な整備作業をすれば、いつでも車は快適に乗れる。




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