R129 SL編

ブレーキ鳴き
2017年7月

先日、フロントブレーキローターをRDD製に交換した。
ローターへの当たり、熱入れも無事に終了し、ストッピングパワーも申し分ない。

しかし、ブレーキ鳴きが発生してしまった。
強くブレーキを踏む時は問題ないのだが、速度を落とすときなどに軽くブレーキを踏むとブレーキ鳴きが起きてしまう。
交差点や渋滞等で止まる寸前は、キイィィィーーーーー!!! と物凄い音が発生する!
隣の車の人や歩行者が振り向く! 車の中でも凄まじい音なのだから、外では不快に感じる程の音だろう。

後、半年程でパッド交換を考えているので我慢して乗っていたが、さすがに恥ずかしくなって来たので、面倒だが
鳴き止め作業を行うことにした。


まずは、使用する工具を並べる。
大小のブレーキピストンスプレッダー、パッドピン抜きポンチ、トンカチ




まずは、ポンチでパッド押さえのピンを抜く。
キャリパーは8ポッドなので、パッドは4枚ありピンも上下2本ある。




上側のピンは簡単に抜ける。 同時にパッド押さえの板バネも外れる。




問題は下側のピンだ! ロッドに当たって抜くことが出来ない!
そう言えば、前回交換時も下側が抜けなかったのを思い出した! かなり前の事だったので完全に忘れていた!
キャリパーを外さないと交換できないので、早速取りかかる。




19ミリのボルト2本でブラケットが止まっている。
下側のボルトは工具も入りやすいが、テコの原理で長いレンチを使いたいが、レンチの先が床に当たってしまい
思うような取り回しが出来ないが、何とかなる。

作業自体は簡単なのだが、自宅ガレージでは前輪を持ち上げウマをかけた低い位置での作業だから、力が入れにくい!
リフトさえあれば、本当に簡単な作業なんだが。
                                    問題は上側のボルトだ!レンチの可動範囲が制限される!
 



コチョコチョと回していたが、面倒になったのでインパクトレンチを使用して外した!




キャリパーが外れたので、下側のパッドピンも抜くことが出来た。
上下、内側外側のどこに収まっていたパッドかを忘れないように並べて置く。
 



左はメーカーが鳴き防止の為に削ってきた新品のパッドだ。
右は現在使用中のパッドだが、まだ6割残っているので、このまま使う。
パッドの角の面取りを行う。
 


一応、四隅の角を軽く落としてみた。
 



パッドの背板が以前使用した時の鳴き止め剤等で汚れている。
そもそも、ブレーキ鳴きってどうして起きるのか!?
ようは、ブレーキをかけた時に車が止まるのは、パッドとローターの摩擦で止まる。
この時にシッカリと面が出ていないと細かな振動が起きて、これがビビりとなって鳴くわけだ。
このビビりを起きさせなくすれば良い。
パッドの角を落とすだけではなく、背板、パッド押さえの板バネ、パッドピン等、全て綺麗にしておこう!
パッドの背板をダストクリーナーで綺麗にする。
 



とっても綺麗になった。




キャリパーのピストンにも以前使用した時の鳴き止め剤が・・・これも掃除しておこう。
ほんの2〜3分で簡単に綺麗になる!
 



後は、パッドの背板に鳴き止め防止剤を塗って、ピストンスプレッダーでピストンを押し広げてパッドが入りやすく
しておく。
ピストンを念のため指で押し込んでみたが、新品時とそんなに変わりなく充分指でも押し込める。




今回、パッドの減り方を良く観察してみたが、左右共に上側に付けていたパッドの方が減っていた。
また、外側のパッドより内側のパッドの減り方が若干ではあるが大きい。


よって、上下、左右のパッドを全て入れ替えてみた。

作業終了後に高速道でハードブレーキをテストしたが、問題なく安定したストッピングパワーを得られる。
街中でも低速で走行し、停車前に軽いブレーキをかけても一切ブレーキ鳴きはなくなった。



本来なら、ローターの交換時に新品のパッドを使用したかったが、筆者愛用のCC‐Rgがリニューアルされて特性が
変更になった。
そのため、SLのリアに入れてあるポルシェボクスターS用のキャリパーに適合するタイプのCC‐Rgの設定が無い!

本来は前後で違う特性のパッドを使用することはお勧めではないので、メーカーからはCC‐Rgに似ている特性では
CC‐40が一番近いと言う回答をもらい、前後共にこのCC‐40を入れたらどうかと勧められた。

                                                        ENDLESS HPより







だが、今のCC‐Rgでも渋滞時など、ブレーキがある程度温まっていない状態だと、ブレーキを踏んでも「ゴゴゴゴーー!」
と嫌な音が鳴って、車が止まらない!
ローターの適正温度は50℃〜800℃なのだが、渋滞時など何度も怖い思いをした!
今でも、ある時点でいきなり効かなくなるので、渋滞時などは足踏み式のパーキングブレーキに左足をかけて
万一に備えてスタンバっている!


CC‐40だと、ローターの適正温度が150℃〜なので、サーキット以外では恐ろしくて付けれない!


ちなみに、筆者の通勤用のボルボには、MX-72を入れている。
これのローター適正温度は50℃〜700℃だが、渋滞時などでもブレーキが冷えて怖い思いをしたことなど一度もない。


適正温度と言うよりも、キャリパー、ローター、パッドの材質や特性で低温時の効き方が変わるのかな!?


いずれにせよ、150℃〜だと付ける気がしない!
だからと言って、前後のパッドを違うものにするつもりもない。
今はリアキャリパーとローターの変更を考えているが、資金的に辛いので年内は我慢するしかないかな!





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