【6月某日・プチメンテの筈が…!】
今日はT号のフロントガラスの交換とフロン周りの塗装、そして新しい足回りを完成させて約3週間ぶりに戻ってくる予定だった。
しかし、足回りに関しては車高やショックの減衰力の調整幅に問題があり、再度作り直しで更に2週間程の入院が必要になってしまった。
だが、とりあえずどの位スペックアップしたのかを確かめたかったので、工場に夕方T号を取りに行く旨の連絡を入れておいた。

午後から紅号のフロントスタビを交換する作業を行い、夜は簡単なテスト走行を行う予定なので、その時にT号もテストランを一緒にしようと思っていた。
今日はLoversの活動と言うより紅号の個人的なプチメンテのつもりだったので、集まるのは、タッキーと紅さんだけの筈だったが、夕方から夜のかけてメンバーが続々と集合し始めた!

スタビ交換作業も無事に終わり、T号を工場に取りに行くのでTaMaGoさんに乗せて行ってもらう。 その時彼が「Tさん、TaMa号を運転して見て下さい」と言いだしたので、それでは、という事で工場までの数キロをドライブさせてもらう事にした。
一般道走行なので飛ばす訳にもいかなかったが、やはりV8のフロントはV12に比べて各段に回頭性が上だ! わかってはいた筈だが、乗り比べるとショックは大きい!
以前紅号をドライブした時にもやはりそう感じていた!

工場に着きT号のエンジンをかけると、ルーフ脱着レバーが赤く点灯している。おそらく、ガラス交換をした時にルーフの収まり位置が若干ズレタのであろう。
ハードトップのヒンジ調整ですぐに直る筈だ。
しかし、直らん! この工場ではこの様な調整をした事が無いらしい!
このままで走ると「キンコン、キンコン」とセンサーがなってうるさくて乗れたものでは無い。 しかし、時間がかかり過ぎる! もう待てない!
筆者のガレージに帰ればメカタッキーが居るので、彼に任せれば数分で調整出来てしまう筈だ!
そのまま、キンコンさせながら工場から筆者のガレージに向かう事にした。

ガレージに帰るとタッキー氏、Roger氏、maki氏が到着しており彼らに手伝ってもらいながらタッキーに調整してもらう事数分、工場では30分以上かけても調整出来なかったのに何の問題も無く直ってしまった!
いつも思うが、彼の細やかな技術は職人の域に入っている!

その後全員で何時もの某レストランに食事に向かった。
そこには若氏と今回初参加のnesta氏がおり、更にブラバス氏、rauru氏が後で合流するらしい!
総勢、10台になってしまった!
女性連れのメンバーも居るので、10台の14名だ!
チョッとしたテストランのつもりが完全にMidnight Loversのミーティングになって来た!!
やはり、ここのメンバーは走る事が何より好きなんだね!

時間は23時を過ぎた頃、そろそろ何時ものコースに出掛けようと全員でレストランを後にする。

筆者は今回ガラスとフロントの塗装上がりなので、せめて初日だけでも綺麗なT号のままで過ごしたい! 今日は先頭を最初から最後まで走らせてもらおう!
ショックとスプリングを交換したのだが、アライメントもとっていないT号!
だが、誰も前を走らせない!!と硬く決心した!

23時半、高速道路は交通量も少なくなっている。
一般車やトラックの動きに細心の注意を払いながら全開走行に移った!
オー○ス設置ポイントは行きも帰りも各1ヶ所だけだ。それ以外は全て全開走行だ!
T号にとっては久しぶりの全開走行だ! 各計器類にも以上信号はまったく出ていない。 快調そのものだ!
後方ではメンバーのヘッドライトが、まるでワルツでも躍っているかの如く、リズムに合わせて左右に揺れているように筆者には見えた。
T号が先頭ですぐ後ろには何時もの様に紅号、タッキー号、Roger号と言う順番で付いている。

突然後方からタッキーが前を走っている紅号の異常を無線で伝えてきた!
オイルを吹いているらしい! ルームミラーで確認すると確かに紅号からオイルらしきものが出ているのが分かる!
間髪入れずにrauru氏から無線で自車の燃料の減り方に異常を訴えてきた!
本人曰く、高速に乗る前にガソリンを満タンに入れた筈なのに異常なスピードで燃料計の針が下がって行くと言うのだ!
燃料漏れか!? だとしたら全開走行はなり危険だ!
全員にPAに入る様に無線で伝える。

PAに入り紅号を点検したら、どうやらATオイルがパッキンから滲み出ているようだ!
量もそんなに多くは無く、アイドリングでは煙も出ていない。走行に問題はなさそうである。
いっぽう、rauru号の燃料漏れは、全開走行によって燃料が通常よりも早く減っただけであった…。他メンバー車の燃料の減り方とさほど変わりは無い。
驚かされた! 本人もテレ笑いしている(笑)! 筆者も笑いを堪えるのがやっとだった。
しかし、rauru号からは別の問題が発見された。 右後輪タイヤが片ベリを起こしており、ワイヤーが見えている!! かなりヤバイ状態だ!!
rauru号の本日の全開はここで終わりを告げる。 通常走行で走るしかない。
燃料漏れかと勘違いをしてPAに飛び込んだが、それは別の意味で正解だった。

その後PAを出て再度全開走行に移り、24時50分某SAに到着した。
SAでは、しばしの休憩をとりメンバーが車談議にふけっている。車好きがこれだけ集まれば当然といえば当然な風景だ!

帰りは直線が多く長い下りが続くコースが多い。
紅氏が5速ATの実力で4速ATのT号を帰りにブチ抜く!と言っている。
「あまいな!紅さん、俺のホームコースだぞ! 無理無理!! 遊んであげるよ!」
と言ってはみた物の内心「もしかしたら紅さんを喜ばせてしまうかもと思っていた」。

絶対に!…抜かれない!…多分!…運が良ければ!…でもヤラレルかも!…!!
いろいろな思念が交錯する!
最近4速ATのタッキー号がアクアで餌食にされたらしい!
メンバー中、最高速車は紅号ではあるが、筆者も面子にかけてみすみす抜かれる訳にはいかない!

Midnight26時、SAを後に岐路へ

初参加のnestaさんが思いっきり抜かれる状態を体験したいらしい!
先行してもらい、後から筆者達が追いかける事にした。
その時、紅号のいる場所を確認するとnesta号と一緒に先行して走っている事がわかった! 既にT号の前に居るのか!

追いかける事数分、nesta号を含む先行メンバー数台を発見! その中に紅号が居た!
構わずそのまま横を通り過ぎるとやはり紅号が猛追して来た!
10分間程全開するとルームミラーから紅号が見えなくなる!
この先は直線が多く、真後ろに紅号が居たら絶対にT号が餌食にされそうな区間が続くのだ!  良かった良かった!
この時T号の水温計の針は120℃弱を指していた! 少しクールダウンをして、無線で「おーーい! 紅さーーん、どこ行ったーー!」と余裕で呼びかけると「居るよー!T号が見えたよーー!!」とかなり鮮明な音勢で返答して来た! 

距離は離れていない、かなり近くに居るな!?

ビックリしてルームミラーに目をやると、そこには紅号のキセノンライトの光りが右へ左へと車線を交わしながら気が触れたかのように猛然と近づいて来る!!
慌てて筆者も床がぶち抜けるほどアクセルを踏みこむ!
ATがキックダウンをし、V12が再度加速状態に入る。 直線が多いが、トラックも所々に走っている。他車の動きによってブレーキも踏まなければならない。T号に残された道は、コーナーリングとブレーキング、そして立ち上がりの加速で優位に立ち、直線での距離マージンを稼ぐしかない!しかし、驚くほどの差は無い筈だ!どこまでマージンを積む事が出来るかで全てが決ってしまう!
水温計は相変わらず120℃弱を指している! だが、120℃を越える事も無い。
計算通りに稼いだマージンも直線になると紅号のヘッドライトが徐々に近づいて来る!

T号の新しい足はまだ完成品ではないが、以前と比べるとコーナーリングスピードをかなり上げる事が可能になったようだ!
しっかりアライメントをとって完全に完成すれば結構いけるかもしれない!

十数分間の全開走行後、IC到着まで紅号に並ばれる事は無かった。
何とか面目を保ったが、夏場になればオーバーヒートと言う持病を抱えるT号は確実に紅号に食われるだろう!
来月のツーリング時にもその時が来るかもしれない!
ツーリングの時には紅号のガソリンタンクに砂糖でも入れておくか〜!(笑)

ICを出たところで一旦集合し本日のメニューは全て修了解散となった。

 

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