2017年6月
SLの触媒はフランジを付けて、走りに行くシチュエーションにあわせて取り外しが出来るようにしてある。
触媒を外したところには、一応、タイコでサイレンサーを作って取り付けている。
サイレンサーを付けても、音は結構大きい!
触媒を外すとガレージ等では排気ガスで目がショボショボするし、息も苦しくなる。
たとえ触媒を付けていても、最近はアイドリング状態でも車内で排気ガスの匂いを感じる。
20年も前に作ったマフラーだから、どこかにヒビや割れが出ているのだろう。
SLをリフトで上げた時などにマフラーを見ると、もう充分使い込んでおり、役目も終わりが来ているように思う。
そこで今回、マフラーをワンオフで製作する工場を探すことにした。
マフラーを作るにあたって、製作工場をNetで地元限定で探したら、何店が工場がヒットしたのでアポをとらず直接訪問してみた。
いきなり訪問の理由は、「マフラー製造」とは謳っているが、実際は普通の整備工場で製造は専門工場に委託と言うのが多い。
専門工場に取り付けまで丸投げで委託している工場と、取り付けのみを自社で行う工場がある。
筆者が探しているのは取り次ぎショップではなく、製造から取り付けまでワンストップで行えるマフラー製造専門工場だ。
数件の工場をまわり、最終的に決めたのがここだ。
工場のオーナーと打ち合わせをして、今回は車検対応で純正触媒を加工して製作することにした。
見た目は純正触媒だが、中身はメタルキャタライザーだ。
純正触媒を切ってメタルキャタが仕込んである。 溶接あとがあるが車体側なので下からは見えない。
画像は純正触媒の中身だが、取り出す際に割れてバラバラになったが、年数の割には使用する期間が短かったため
まだ触媒としての機能はあったと思う。
早速、作業に取り掛かる。
画像は上がダミー触媒(サイレンサー) 下が純正触媒 今まで付けていたサイレンサーが取り外された
サイレンサーの溶接部分をよく見ると、溶接個所に隙間が出来ている。
この部分から排気漏れがあったのだろう!
続いてリア部分が取り外される。 センター&リアマフラーが取り除かれた。
まずは仮フィッティング作業
これをいい加減にすると、取り付け後にマフラーとボディーが干渉したり、マフラーエンドが斜めになって付く事もある。
作業をしているところに自分がいることで、エンドの位置や長さ等、仮フィッティング時にいろいろ注文を付けられるのが良い!
これが取り次ぎショップだと、現場には立ち合うことが出来ないので、出来上がった姿で我慢するしかない!
大きく曲がったり、ボディーに干渉したりしていなければ、殆んどのショップでは再フィッティングはしてくれないだろう。
このフィッティングには、かなりの時間がかかったが、嫌な顔をまったくせず、ミリ単位でセットしてくれる。
まさに職人気質だ!
仮フィッティング、修正作業 仮フィッティング、修正作業 の繰り返し。
そして、いよいよフィッティングが終了して
最後に仕上げの磨き作業
そして完成!
焼き色がつくまで、しばらくの間は我慢走行だ!
マフラー音は、サイレンサーが効いているのか、アイドリング状態では純正なみに静かだ!
しかし、アクセルを踏み込むと中低音の良い音色だ。
150km位までのアクセルレスポンスはとても良い! 思わず踏み込みたくなってしまう!
全開はしていないので、高速域での抜けの具合はまだ分からないが、焼き色がついたらテストしてみる。
その結果は、このベンツカフェで、しっかりレポートする予定だ。
EAGLE-TEC